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OF HOTEL LOCAL SESSION|菊池 聡太朗展「void」

OF HOTEL LOCAL SESSION|菊池 聡太朗展「void」

ローカルの魅力を共創するライフスタイルホテル OF HOTELでは、「東北との新しい出会いの場」として、さまざまなジャンルのプロジェクトを展開しています。

今回は、岩手県東和町出身・仙台在住の美術家 菊池聡太朗さんの作品展をご紹介いたします。

菊池さんは、これまで主に風景・荒れ地を主題とした絵画や、バックグラウンドである建築を意識したインスタレーション作品の発表を続けてきました。本展では、仙台をはじめとする東北の名もなき風景をご覧いただきます。観光地や名所とは異なる、地図の余白のような場所に立ち上がる風景たち。その中にふと現れる、動きや気配を感じていただけましたら幸いです。

ぜひ、お気軽にお立ち寄りください。

OFHOTELでの展示によせて

荒れ地や空き地のような場所を探して描いている。

風光明媚な名所にある、お土産の袋や絵葉書には描かれない、ふつうはガイドマップにのっていないような風景だ。風光明媚とは、自然が清らかで美しい様子のことを言うけれど、「風景」という言葉は、もともとこの「風光」に由来しているそうだ。風光とは、植物の葉が風にざわめいてきらきらと光っている様を表しているらしい。とても映像的なこのイメージは、目の前の今が動いているものであることをつよく意識させる。

“荒れ地”として描いている場所に見られるような、人と自然が交渉しあう(あった)様子もまた、動きの中にある。ここにあった過去と、不確かなこれからの間にある途中のすがたに心はざわつきながら、愛おしいような気持ちになる。

金網で囲まれた空き地の水たまり、護岸整備のため掘削された川原、大きな工場の敷地の隅にあるサギのねぐら、沿岸の砂浜で枯れた後ゆっくり土になっていく松の木立。

自分の暮らすまちのなかに、あるいはそこから少し足をのばすと広がっている、地図の上で空白として表される名前のない場所が、風景になっていく。

(菊池聡太朗)

展示期間

2025.9.11(木) – 2025.11.4(火)

観覧時間

7:00-18:00 (カフェ営業時間内)
*カフェご利用のお客様がいらっしゃる場合やイベント日は鑑賞にご不便をおかけする場合もございます。

会場

OF HOTEL (オブホテル)
980-0013 宮城県仙台市青葉区花京院1丁目4-14
https://of-hotel.com/
JR仙台駅より徒歩8分 / タクシーで約5分
ホテルには併設の駐車場がございません。近隣駐車場をご利用ください。

主催・お問合せ

OF HOTEL
TEL:022-748-5772
お問い合わせフォーム:https://of-hotel.com/contact/

運営

TURNAROUND

作家略歴

撮影:福原悠介

菊池 聡太朗|Kikuchi Sotaro

1993年岩手県生まれ、宮城県仙台市在住。2019年東北大学大学院工学研究科都市・建築学専攻修了。主に荒れ地の風景や、場所との関わりを主題とした絵画やインスタレーションを発表している。
主な個展は 「余りの風景」(Cyg art gallery,2025 岩手)、「在り処」(Gallery TURNAROUND, 2024 宮城)、「Good Landing」(Gallery TURNAROUND, 2022)、「家事(いえごと)」(Gallery TURNAROUND, 2017)、若手アーティスト支援プログラムVoyageかんのさゆり・菊池聡太朗展「風景の練習 Practicing Landscape」(塩竈市杉村惇美術館, 2021 宮城)、主なグループ展は「ナラティブの修復」(せんだいメディアテーク, 2021)、「VOCA展2023 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち」(上野の森美術館, 2023 東京)など。
ほかには、仙台市を拠点に展覧会の空間設計や什器・家具の設計/制作、木材や森林環境についてのリサーチを行うデザインチーム、「建築ダウナーズ」のメンバーとしても活動。
Instagram:@sotarooekk

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